α7Ⅱレビュー(SONY ILCE-7M2)
α7ⅡことILCE-7M2を購入して1年が過ぎました。
αで撮る世界遺産などで作品を紹介してきましたが、ちゃんとしたレビューをまだ書いていなかったと思います。
最近ネットでも写真をアップして大きな反響を得たり、フォトコンに出したら入選やそれなりの賞も頂けるようになってきました。たまたま運が良かったのもありますが、ひとつ言えるのは間違いなくα7Ⅱがなければできなかった事だと思います。
そして、友達と一緒に撮影に行く事も増えましたが、APS-Cや1インチセンサーのα6000やRX100シリーズを使っている友達に教えてあげると、その操作性の差に友達も気づく事が多いような気がしています。
そんな事が続いた事もあってα7Ⅱのレビューを改めて書いてみようと思いました。
フルサイズセンサー
よく聞かれるのがフルサイズとAPS-Cや1インチセンサーの写真ってそんなに変わらないのじゃないの?と言われる事です。
結論から言うとRAWで現像する人には圧倒的に違います。もっとも大きな差はやはりダイナミックレンジの差です。
私は風景を撮るのが好きなのですが、HDR的な写真はインパクトが大きくかつ、実際に見たままに近く感じられます。
この時にHDRで撮影するのもひとつですが、なんだかんだであれは合成なので差分がでます。それが嫌で一発撮りで実現するためにシャドー部を持ち上げるのですが、この持ち上がり方が凄まじいです。
こんなにデータが残っていたのかと驚くほど。
逆にハイライト部分を下げるとこれまた下がり方が驚異的です。このダイナミックレンジの広さによって白飛びはもちろん黒潰れも減り、見たまま、いやそれ以上の写真が撮れるようになりました。
これは夜景撮影などで凄まじい効果がでます。一方、α6000などのAPS-Cサイズのセンサーの場合、思ったほど持ち上がらず、さらに言うとノイズも出やすくなります。
操作性
普段からオート撮影ばかりしていると分からないかも知れませんが、夜景などを撮影する時やはらはらと舞い落ちる花びらなどを撮影したい時、オートだとうまく撮影できなかったりします。
そんな時マニュアルで撮影するのですが、その時にキモとなるのが操作性です。シャッター、絞り、ISO、フォーカス、露出この5つは自在に操れないとマジックアワーなどの一瞬しかないシャッターチャンスはすぐに過ぎ去ってしまいます。
RX100などのコンパクトモデルはそれなりに撮れるのですが、ダイヤルが2つしかないため操作性は最悪に等しいです。α6000でもレンズを入れて3つ。それがα7Ⅱでは5つすべてあります。慣れるまで時間はかかりますが、慣れてしまえばこれほど便利なものはありません。加えるならば割り当てきれないほどのカスタムボタンもMFの拡大操作や瞳オートフォーカスなどに助かりまくります。
その他
後はα共通の機能になりますが、瞳オートフォーカスはめちゃくちゃ便利です。顔認識機能の応用ですが、目だけにピントを合わせてくれるオートフォーカス機能です。これで撮影したら、ほとんどが目にピントがあった写真が連発できます。使っていてα7Ⅱでは認識率がα6000のそれよりも高い気がしています。
欠点
ここまで褒め倒していますが、やはり欠点もありまして、ひとつはセンサーにゴミが付きやすい事です。構造上やむを得ないのでしょうが、自動クリーニングでブルブルとセンサーを振動させているのですが、全然落ちません。しかもα7シリーズは結構クリーニングが大変な機種のようでして、あのヨドバシカメラもクリーニングの受付を拒否するぐらいみたいですね… ある程度のプロも嫌がるようなの自分でするのは危険なので定期的にSONYにクリーニング出した方が無難だと思っています…
それと以前も少し書きましたが、高感度耐性はあまり良くないです。α7Ⅱは決して高感度耐性が無いカメラではないのですが、ノイズの出方が気に入らないのです。これは今後の改善に期待したいですね。そして、連射や高速AFに関しては全くダメで、動体撮影をするような人には向いていないと思います。
EVFについては得手不得手があります。昼間の明るい時は見やすいし違和感も全くないです。私はEVFの方が好きです。ただ一方、暗いシーンではかなりノイジーで見にくいです。ピーキング機能もあるのですが色が付かなかったりと半分ぐらい勘に頼らないといけない時もあって、なかなか厳しい。
これって改善できるのかなぁ。個人的に改善して欲しい機能ナンバー1かも知れません。
バッテリー持ちは散々言われていますが、そんなに悪いとも感じなくなりました。寒い日はすぐ無くなりますが2つほど持ち歩いていればどうと言う事はなく、モバイルバッテリーをUSB充電で外で使える柔軟性もあるのでそんなにヤイヤイ言う程でもないなと思っています。
レンズについては私は広角ズームの1635Zと標準ズームの2470GM、そして望遠ズームの70300Gの3本でほとんど事足りていますが、ないない言われている中で、ソニーも積極的にレンズを発表していますし、マウントアダプター経由でAFや手振れ補正が使えたり、サードパーティーも増えて来たので時間とともに解消されてきていると思います。マウントアダプター経由で5軸手振れ補正やAFが使えるのはレンズ好きには本当に大きな魅力みたいですね。
まとめ
α7RⅡやα7SⅡがものすごい値段で販売されている中、α7Ⅱは目立った機能はありませんが、めちゃくちゃコストパフォーマンスが高いモデルだと思います。本当にお買い得。このサイズでこの性能って流石ソニーだと言わせるだけのものはあると思います。
ただ、もう発売してから2年以上経過しているだけあってより高性能なモデルを見ると良いなぁーと思ってしまうのと同時にこのα7Ⅱと一緒にさらに自分らしい作品を撮れるようになりたいと思うのでありました。
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